2018年9月10日月曜日

♪日本商標協会年次大会@札幌♪

 毎年、9月の第1木曜日と金曜日に、日本商標協会の年次大会が開催されます。


今年は30周年記念大会ということで、96()の夕方からと7()にかけて、北海道の札幌で盛大に開催されました、という報告をする予定でした。

ところが。。。 96()未明に発生した北海道地震のために新千歳空港は機能停止となり、参加予定者は札幌に来ることができず、やむを得ず、今年の年次大会は中止となりました。

ただ、私は、日本商標協会のメンバーシップ委員として、年次大会の運営を手伝うことになっていました。そのため、年次大会前夜、すなわち地震発生前夜に札幌入りしており、北海道地震に遭ってしまったのです。札幌に到着した夜(正確に言うと翌日未明)にこんな大地震に遭うなんて、自分の強運にあらためて驚いています^^;

そこで、せっかくですので、大地震の体験をリポートしたいと思います。

地震発生は、午前3時過ぎだったと思います。正確には覚えていませんが、確か、緊急地震警報が鳴り響いた後に地鳴りのような音がして部屋がガタガタと揺れだし、その音と衝撃で目が覚めました。その後、建物自体が大きく揺れているのを感じました。私は、ホテルの16階の部屋のベッドで寝ていましたが、ベットから投げ出されるのではないか、高層のホテルがポキッと折れてしまうのではないか、と思えるような大きな揺れでした。

急いでテレビ着けて状況を確認しようとしましたが、ほどなく停電となり、ホテルの非常灯のみがついている状態になりました。

繰り返し襲ってきた比較的大きな余震も収まり、「火災の心配はありません」との館内放送もあったので、とりあえず安心して再度眠りにつこうとしましたが、うとうとはするものの、朝までほとんど眠れませんでした。

年次大会は96()の夕方からの開催予定でしたが、96()の昼間には、年次大会参加者向けの懇親イベントが計画されていました。1つは工場見学会、もう1つはゴルフ大会です。私は、ゴルフ大会の方の運営を手伝うことになっていました。

ゴルフ大会は朝早くから開催される予定だったため、参加者は皆、前日までに札幌に来ていました。ですので、メンバーの欠員はありません。幹事がゴルフ場(正確には、ゴルフ場の電話は不通だったためゴルフ場スタッフの携帯電話)に連絡して状況を確認したところ、「電気はありません。水も出ません。トイレも使えません。ところどころ倒木があります。それでもプレイしたければ、プレイできます。」とのことでした。幹事から参加者に説明をしたところ、「ホテルにいても停電で何もできないし、せっかく北海道に来たのだからゴルフをしよう。」という満場一致の決定で、ゴルフ大会を予定通り開催することになりました。しかしながら、停電のため調理ができず、ホテルの朝ご飯は、サラダとフルーツとパンのみ(すなわち、火を使わないもののみ)。ゴルフ場では、みんな「お腹すいたなあ」と言いながらプレイしていました。
 

ゴルフが終わってホテルに帰ると、他の参加者(前日入りした参加者。主に年次大会の運営者)と合流しました。ホテルに残っていた人が、気を利かせて、牛丼をいくつか買っておいてくれ、その牛丼を何人かで分け合って食べました。その牛丼のおいしかったこと。決して誇張ではなく、食べ物のありがたさを実感しました。

その日の夕方はホテルで過ごしましたが、電気が止まっているので、ホテルロビーと16階の部屋までは階段を使わなくてはなりません。少しすると、非常用電源を使っているのか、非常用エレベーターが動き出しました。しかしながら、非常用エレベーターを使うためには長蛇の列に並ばなくてはなりません。結局、ロビーと16階の部屋とを何回か階段で往復しました。おかげで、体重が少し落ちたかも。

96()の夜には電気が戻ってきました(札幌市内の他の場所(例えばすすきの)は未だ停電でしたが)。夕食のビュッフェにも温かい料理が並びました。朝食はサラダとフルーツとパン、遅い昼食に一杯の牛丼を分け合って食べた私たちのお腹はもうペコペコです。我先にとビュッフェの料理にむさぼりつきました。次はいつ食べられるかわからないという不安感からか、皆、冬眠前のクマのように、山盛りの料理を胃袋に流し込んでいました。

金曜日の朝、依然として千歳空港は機能停止中、鉄道もすべてストップ、タクシーは予約不可で捕まれば乗れるという状況でした。年次大会が中止になってやることが無くなったので、市内をジョギングで回ってみました。テレビ塔、大通公園、時計台(改修中)はいつも通り綺麗でしたが、繁華街のすすきのには未だ電気が戻っておらず、飲食店は軒並み閉店状態でした。
 





 
そんな停電中の中で、朝から炊き出しを行っている飲食店もありました。道端にバーベキューコンロを持ち出し、在庫の豚肉を炭で焼いて無料で振舞っていました。東京から来たという人と話をしましたが、「コンビニに行っても何も食べるものが売ってなくて困っていましたが、こんなにおいしい朝ごはんが食べられるなんて本当にありがたいです」と言っていました。自分たちも被災して電気の無い困難な状態にあるにもかかわらず、みんなのために炊き出しをして食事を振舞うなんて簡単にできることではありません。心から尊敬します。
 

金曜日の午後から、徐々に交通機関が回復し、私も土曜日の夕方の便で東京に帰ることができました。今回は図らずも旅先で大地震に遭い、いろいろな経験をしました。最後に、外国からの参加者が言っていた印象に残ったコメントを紹介します。

「大災害で食べ物が不足しているのに、暴動も略奪も起こらない日本という国は素晴らしい。コンビニでも大行列に並んできちんと順番を待っている。今回は地震には遭ったが、このような日本人の素晴らしい側面を見られて、とても良い体験になった。」

(商標部門長 T.K.
 
にほんブログ村ランキングに参加しています。
興味を持っていただけたら、下記ボタンのクリックをお願いします。

 
 

にほんブログ村
にほんブログ村

0 件のコメント:

コメントを投稿