弁理士の仕事には、英語が欠かせません。
例えば、日本で特許権や商標権を取得したい外国のお客様がいれば、我々が代理人になって日本特許庁に出願手続をします。この場合は、お客様とのコミュニメーションには、通常、英語を使います。また、グローバルにビジネスを展開する日本企業のために、世界各国での知的財産権の取得や紛争解決をサポートすることも多々あります。この場合は、世界各国の代理人と英語でコミュニケーションをとらなければなりません。「英語を駆使して仕事をしたい!」と思っている人にとって、弁理士は最高の職業と言えるかもしれません。
創英でも、所員の英語力の向上のために、様々な試みをしています。1つは、フィリピン短期英語研修です。2~4週間、フィリピンの英語学校に合宿し、英会話のトレーニングをしてきます。フィリピン英語研修には、主に、入所後間もない若手弁理士が参加します。商標部門でも、すでに2人が経験し、現在も1人が研修中です。
もう1つが国際会議への派遣です。INTA(国際商標協会)のアニュアルミーティング、APAA(アジア弁理士協会)のカウンシルミーティングなど、昨年は、延べ25人の所員を国際会議に派遣しました。今年も、延べ27人の所員を派遣する予定です。何故こんなにもたくさんの所員を国際会議に派遣するのか?いくつか理由はありますが、そのうちの1つは、国際会議で、世界各国の弁理士や弁護士と話をすることによって、英語によるコミュニケーション能力が磨かれるからです。まさに「現場主義」の実践です。
創英では、海外出張の際、飛行機はエコノミークラスを使います。所長も例外ではありません。ビジネスクラスを使って1人の所員を国際会議に送るよりも、エコノミークラスを使って3人の所員を国際会議に送ったほうが良い、という考えに基づくものです。賛否両論あるとは思いますが、個人的には素敵な考え方だと思います。
さて、国際会議といえば、以前、このブログでも紹介したように、ASIPI(環アメリカ知的財産協会)のアニュアルミーティングというものがあります。この国際会議には、私も、すでに4回参加しています、この会議は、本来は中南米の知財関係者の国際会議のため、公用語がスペイン語になります。もちろん、中南米からの参加者も私としゃべるときは英語を使ってくれるので、コミュニケーション上不都合はないのですが、スペイン語を話せたら、この会議への参加がもっと楽しくなるだろうと思い、3年ほど前からスペイン語の勉強を始めました。
私がやっているのは「スパニッシモ」というオンラインのスペイン語レッスンです。
グアテマラ在住の先生たちから、スカイプを使ってオンラインでスペイン語のレッスンを受けます。日本在住の先生ではなく、グアテマラ在住の先生のレッスンということで、極めてリーズナブルな値段でレッスンを受けることができます。どのくらい安いかというと、50分のレッスンを月に12回受けて11000円ですので、なんと、1回あたり、920円です。東京でスペイン語のプライベートレッスンを受けると、1時間あたり5000円以上しますので、5分の1程度です。興味がある人のために、3年間レッスンを受けた経験を踏まえて、良い点、悪い点を挙げてみましょう。
まず、悪い点。
通信環境はそこそこ良いのですが、たまに(10レッスンあたり1レッスン程度の頻度で)、ネットワークが切れます。その場合は、少し待っていれば、先生の方から再接続してくれます。切れていた時間が長かったときは、レッスン時間を延長してくれます。
また、先生たちはグアテマラ在住ですので、(時差の関係で)レッスン時間は日本の夜間及び早朝になります。でも、夜更かしの人は深夜に、早起きの人は早朝にレッスンを受けるようにすれば問題はあまりありません。ちなみに、私は朝型ですので、朝4時または5時からのレッスンを受けることが多いです。
続いて良い点。
すでに説明した通り、費用が安い。これなら、お金の問題で受講を断念することはないでしょう。
もう1つ特筆すべき点は、多くの先生の中から、自分がレッスンを受けたい先生を選べるという点です。すべての先生が、自分のスケジュール(レッスン可能な日時)を公開していますので、そのスケジュールを見ながら、自分の好きな先生の空いている時間を予約します。私は、自分のインセンティブを高めるために、必ず、女性の先生を選びます。基本的にはラテン系の明るい先生たちですが、間違えると何度でもいい直しをさせる厳しい先生、娘ほどの歳の差のある若い先生、日本にすごく興味をもっていて日本のことを何でも聞いてくる先生など、個性豊かな先生が揃っていて飽きません。いつも女性の先生にスペイン語を習っているためか、この前会ったスペイン人に「お前のスペイン語は女性っぽいな」と言われてしまいました^^;。
なんだかんだと3年間続けてきたスペイン語ですが、なかなか、日常会話ができるレベルまでは到達できません。しかしながら、スペイン語を流暢に操りながらラテンアメリカの人たちに溶け込んでいる自分の姿を夢見て、これからも一歩一歩頑張っていきたいです。
(商標部門長 T.K.)
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