2021年3月31日水曜日

♪オンライン古河はなももマラソン♪

以前も紹介しましたが、私の住んでいる茨城県古河市では、毎年3月に、「古河はなももマラソン」というマラソン大会が開催されます。
コースがフラットで記録が出やすいために競技志向のランナーには人気がある一方、走れど走れど変化のない田園風景ばかりで疲れが倍増するとの噂のある大会です。
私は、毎年、創英の同僚たちと一緒にこの大会に参加し、走った後にビールと焼肉で疲れを癒す「儀式」を続けてきましたが、昨年は、コロナのために、残念ながら中止となってしまいました。
今年はどうなるかと思っていたところ、オンラインでの開催という発表がありました。
具体的には、特定の2週間に、参加者が各自好きな時に好きな場所を走り、42.195㎞を完走するという大会です(走った記録を、逐次、データベースに登録するという点で「オンライン」です)。
そこで、今年も、創英の同僚たち何人かと一緒にエントリーしました。

毎朝こつこつ少しずつ走る人、土日にまとめて長距離を走る人など、人それぞれ走り方は違います。
私は、犬の散歩もかねて、以下のような風景の中を、毎朝少しづつ走るスタイルでした。
実際には一緒に走っていなくても、一緒にエントリーした同僚と毎朝データを見せ合い、「俺が1㎞負けてる!」とか、「今日5㎞走ってTくんを抜いたぞ!」「Kさんがそう来ると思って、私もさらに5㎞走っておきました!残念ですね。」などのやり取りをしながら、このイベントを楽しみました。
そして、最終的には、無事に42.195㎞を完走しました!

走った後にビールと焼肉で疲れを癒す「儀式」も、今年は各自開催でした。
来年はどうなるかなあ?
(意匠商標部門長 T.K.)

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2021年3月20日土曜日

~審決紹介~「〇〇Tube」「〇〇チューバー」と「YouTube」「ユーチューバー」を混同するか?

弁理士のR.Hです。

春らしい日が続いて嬉しい反面、花粉が気になります。

 

商標チームでは、毎月「審決研究会」を行っており、毎回数例ほどの審決を取り上げて議論しています。本日はその一つを要約して紹介いたします。

1.事件の概要(無効2018890081

登録第5999063号に対する無効審判事件。請求人(Google社)は、4条1項10号、11号、15号、19号、7号の該当性を主張したが、請求棄却、権利維持となった。


2.登録商標

本件商標:ニャンチューバー(標準文字)

権利者:株式会社 PECO

指定商品・役務:

・第35類「ペットモデル出演契約交渉の媒介,芸能プロダクション事業の管理・運営,広告制作プロダクションの事業の評価又は事業の管理,広告業」等

・第42類「愛玩動物に関するホームページの作成及びこれに関する情報の提供,愛玩動物に関する情報を閲覧するためのコンピュータプログラムの提供」

 

3.引用商標

YouTube(標準文字):登録第4999382

指定役務:第42類「電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,ウェブサイトの作成又は保守」等(その他第38類及び第41類の役務)

:登録第4999383

指定役務:引用商標①と同じ

 

:国際登録第991364

指定役務:第35類、第42類、第9類、第38類及び第41類

YOUTUBE(標準文字)

指定商品及び指定役務:第35類、第9類

⑤ 「ユーチューバー」及び「YOUTUBER」:未登録標章

 

4.審判の判断

審判では以下のように判断し、4条1項10号、11号、15号、19号、7号の該当性を否定しました。

<引用商標の周知性>

引用登録商標(①~④)は、請求人の提供する「YouTube」を表すものとして、周知・著名なものであるというのが相当である。

引用未登録標章(⑤)は、「『YouTube』に頻繁に動画を投稿し、人気やその結果の広告収入を得ている人たち」を表す語と理解されているということはできるものの、請求人から提出された証拠において、請求人の業務に係る役務を表すものとして、広く知られていたといい得る証拠を見いだすことはできない

<類否判断>

YouTube」と「ニャンチューバー」は外観・称呼・観念非類似。

<混同を生じるおそれ>

・引用登録商標(①~④)が周知・著名であるのは、請求人の業務に係る役務「通信ネットワークを利用した音声・音楽・静止画・動画の提供」であるところ、本件商標の指定役務には、上記役務と同一又は類似する役務は含まれていないため、両役務に関連性があるとはいえない。

・引用未登録標章(⑤)は、「『YouTube』に頻繁に動画を投稿し、人気やその結果の広告収入を得ている人たち」を意味し、そのように理解されているものであって、特定の者を指称するものではないから、これより請求人又は特定の第三者を想起するとはいい難い。

 

5.その他「〇〇Tube」「〇〇チューバー」商標について

・商願2019-145687号「YouTuBar」(指定役務:アルコール飲料を主とする飲食物の提供)

4115号で拒絶査定(Google社又は同社と経済的・組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る役務であるかのように、役務の出所について混同を生ずるおそれがある)


・登録第6152443号「SpoTuber TV\スポチューバー TV

→異議2019-900252で申立人は、同様の証拠に基づいて、4条1項10号、11号、15号の異議理由を主張するも権利維持の審決


・登録第5075094号「マイチューブ\My Tube

→異議2007900551で申立人は、同様の証拠に基づいて、41項10号、11号、15号、19号の異議理由を主張するも権利維持の審決

取消2008301328で申立人は商標権利者の以下の使用態様に対して不正使用取消審判を請求し、取消審決。

(使用態様)

 


・登録第5080663号「Fuu Tube

→異議2008900001で申立人は、同様の証拠に基づいて、4条1項11号、15号、19号、7号の異議理由を主張するも権利維持の審決

取消2009300042で申立人は商標権利者の以下の使用態様に対して府営使用取消審判を請求し、取消審決。

(使用態様)


 



6.おわりに

本件商標「ニャンチューバー」は「YouTube」「YouTuber」を意識した側面はあるかもしれませんが、類否の程度等を考慮すると無効理由に該当しないという判断には妥当性があります。

また、他の「〇〇Tube」「〇〇チューバー」の例を見ても、「YouTuBar」程類似していなければ登録は認められると言えそうです。但し、仮に登録できたとしても、実際の使用態様を本家「YouTube」に寄せてしまうと不正使用取消審判で取り消されてしまうおそれがあるので使用態様には注意が必要です。

今後も不定期で審決紹介させていただきます。

R.H

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2021年3月16日火曜日

♪商標チーム会議もDX(デジタル・トランスフォーメーション)♪

 創英商標チームは、毎月1回、「チーム会議」という名のミーティングを行っています。日々の業務手法の改善について話し合ったり、法改正や実務のコツなどをチームメンバーで共有したりするためです(意匠チームも同様に「チーム会議」を行っています)。
 今までは、セミナールーム(50人定員)に集まり、在宅勤務の何人かが自宅からオンラインで参加するという形態をとっていました。集まれる人だけでも実際に集まって話をした方が良いと考えていたからです。
 しかしながら、3月度の商標チーム会議は、急遽、私が「DX(デジタルトランスフォーメーション)のために、全員オンラインで開催してみよう!」と宣言し、セミナールームを確保せずに、オンラインでやってみました。(本当の理由は、DXのためではなく、単に、私がセミナールームの予約を忘れており、他の人に先に予約されてしまったからです。。。)  当日、急遽宣言したことから、オフィスの自席からオンライン参加せざるを得ず、肩身の狭い思いをした人も多かったでしょう。
 しかしながら、いざやってみると、リアルな会議(セミナールームでの会議)をオンライン参加者と接続するよりも、全員オンラインで接続する方が、音声もクリアとなり、快適な会議になりました。中には、急遽オンライン参加を準備したために、マイクの音声が出なかった人もいましたが、チャットを併用してなんとか切り抜けました。この点については、次回はきっとうまくいくでしょう。
 意匠商標部門のDX、これからもどんどん進めていきたいと思います!
 (意匠商標部門長T.K.) 
 
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2021年3月12日金曜日

♪丸の内オフィスリニューアル♪

先日、D.M.くんから報告させてもらったとおり、創英丸の内オフィスのリニューアルが完成しました。

今回のリニューアルのポイントは、以下の3つです。

    コロナに対する防御のため、人の密度を下げる

    業務効率化のために、いくつかの異なる特徴のエリアを作ってみる

    特許担当者と意匠・商標担当者とを混在させて化学反応を起こす環境を作る

 

昨年、首都圏に5つのサテライトオフィスをオープンし、多くの人たちが、それぞれの自宅に近いサテライトオフィスを通常勤務地とするようになりました。その分、丸の内オフィスを通常勤務地とする人の数が減ったため、この機会に、丸の内オフィスの人の密度を下げるようなレイアウトとしました。こんな感じです。


サテライトオフィスを通常勤務地とする人たちも、ときどき丸の内オフィスに来て仕事をしますが、丸の内オフィスに自席はないので、フリーアドレス席を使います。そのため、彼ら(彼女ら)のために、ロッカーも設置しました。


ロッカーを設置したところ、千葉オフィスのメンバーのロッカーに「チーバくん」のステッカーが貼られ、早くも、ロッカー上での縄張り争いが始まりました(笑)。各サテライトオフィスが良い意味で競争し、切磋琢磨してくれるとよいと思っています。

 

今回のリニューアルでは、丸の内オフィス内に、3つの異なる特徴のあるエリアを設けました。まず1つ目は、「ザッソウエリア」。これは、「雑」多な「相」談をするエリアです。すなわち、他の所員の相談を受けやすい人(管理的な人や米国弁護士など)や周囲の人たちといろいろ話しながら仕事を進めるスタイルを好む人などが集まっています。


このエリアには、ディスカッションのためのテーブルを多く配置し、ザッソウが起こりやすいレイアウトとしています。

 

2つ目は、「コミュニケーションエリア」。このエリアには、入所から数年の新人(創英では「補助者」と呼ばれている)と、その新人と一緒に仕事をする(すなわち、新人を指導する)機会が多い担当者が集まっています。指導者たる担当者と被指導者たる新人とを近接させて、効果的なコミュケーションを促し、新人指導の効率化及び(指導者も含めた)チーム全体のレベルアップも狙っています。


 

3つ目は、「クワイエットエリア」です。このエリアには、なるべく邪魔の入らない静かな環境で仕事に集中し、お客様の案件をどんどんこなしていくベテラン担当者が集まっています。



そして、「ザッソウエリア」、「コミュニケーションエリア」、「クワイエットエリア」いずれにも、特許担当者と意匠・商標担当者とが混在しており、化学反応が起きやすい環境となっています。リニューアル後の初日には、「『指定商品』という言葉が隣の商標担当者の電話から聞こえてきた。この言葉を聞くのは弁理士受験時代以来だ。」などという特許担当者や、「特許担当者は静かに仕事をしているが私(商標担当者)は頻繁に電話でお客様と話している。うるさがられないか心配だ。」などという商標担当者もおり、少しざわついています。化学反応前夜といったところでしょうか(笑)

 

事務スタッフのエリアも、人口密度が減って、広々としてきました。

事務スタッフのエリアの一角に、一つだけ重厚なデスクが鎮座しています。すでに勇退した初代会長が利用していたデスクです。このデスクを、事務スタッフのフリーアドレス席として再利用する予定です。「偉そうな感じで、とてもではないが使えない」などのコメントも出ており、ここでも少しざわついています() 


丸の内オフィスリニューアルによって、これからどのようなことが起こっていくのか、とても楽しみです。

(意匠商標部門長T.K.

 

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2021年3月8日月曜日

リニューアル!

こんにちは。Mです。

以前ブログでお伝えした通り、丸の内オフィスでは大規模なリニューアルがなされました!

弊所は、丸の内 MY PLAZAの9階に位置しており、当階は、北エリアと南エリアに分かれています。従来、商標チームは全員、北エリアに座席がありましたが、今回自分は、南エリアに座席が配置されました(大移動です(笑))。

 

こちらは移動先である南エリアのリニューアル前です。


そしてこちらが、移動先である南エリアリニューアル後です。
ご覧いただけると座席の間隔が広くなっているのが分かるかと思います。新型コロナウィルス対策の一環ですね!

そして今回のリニューアルの詳細は、意匠商標部門長Kさんより追ってご報告をさせて頂きます!

また、最近の変化としては、所員全員に、ウェブ会議用のカメラやヘッドセットが配布されました。

これで、オンラインのミーティングもより気軽に行うことができます。創英では、所員が働きやすい環境作りにも力を入れています!そんな雰囲気が少しでも伝わると幸いです!

今日はここまでです。

D.M

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2021年2月25日木曜日

席替え♪

こんにちは。
Mです。
なんだかとても久しぶりの投稿となってしまいました(涙) さて、弊所では新型コロナウィルスの影響もあり、
吉祥寺、大宮、千葉、柏、及び、横浜の5ヵ所に
サテライトオフィスが開設されました。
https://www.soei.com/blog/info/2020aug_inf/
そして、本拠地である丸の内オフィスでは、
現在、大規模なレイアウト変更が行われております。
(身近な言葉に置き換えれば、席替えです!席替えでワクワクするのは小学生のときから変わらないですね!)
これは通常業務後、レイアウト変更のために荷物を梱包している様子です。

レイアウト変更後、自分は、若手が多く集まるエリアに座席が配置される予定です。
そして、そのエリアを取り囲むように、指導者の方の座席が配置される予定となっています。
人材育成に力を入れている創英ならではの座席配置ですね。

そして、今までは、特許・意匠・商標の担当ごとに席が固まっていましたが、
今後は区別なく配置される予定となっています。
他部門の同世代と肩を並べて仕事ができるのは、とても楽しみだなと感じています♪

また、レイアウト変更後にブログで報告させて頂きます!

今日はここまでです。
(D.M)


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2021年2月5日金曜日

弁理士口述試験「ラスボスタワー」の歩き方

 新米商標弁理士T.T.です。

先日、1月末に弁理士試験論文式筆記試験の合格発表がありました。合格された受験生の皆様、おめでとうございます。論文試験に合格すると、次は口述試験となり、最終合格まであと一歩ですね♪

 
 口述試験は毎年、芝公園にある「ザ・プリンスパークタワー東京」で行われ、業界では「ラスボスタワー」と呼ばれ恐れられています。ひと昔前の口述試験では、条文一言一句の暗唱が必須で、合格率も6割程であったことから、かつての受験生たちの恨み辛みが伝説となっており、まさに「ラスボス」の風格を示していたといえるでしょう。

 しかしながら、近年の口述試験からは条文暗唱が綺麗サッパリなくなり、試験官もかなり助け船を出してくれるので、合格率も9割を超えました。さらに、令和元年度からは、貸与条文集を開きっぱなしで読みながら回答しても良いこととなり、余程油断するか、緊張しすぎない限りは、落ちない試験となっているはずです。

 例年、口述試験前には、弁理士会の会派や予備校で口述練習会が開催されますが、今年は軒並みオンライン開催と聞きます。特に、「ザ・プリンスパークタワー東京」の同じ会場を貸切って開催される某会派の練習会ですらオンラインとなったことは、受験生には大きな痛手!

 わざわざ試験会場に泊まってみた強者を除き、殆どの受験生が、口述の臨場感を知らぬまま、ぶっつけ本番で挑むこととなるでしょう。

 そこで商標弁理士T.T.が、昨年(令和元年度)の口述試験を受けた経験から、少しでも試験会場の雰囲気を知れたら良いと思い、ぶらぶら日記で紹介させていただきます。(なお、今年は感染予防の観点から、運用が変わっている可能性もありますので、ご了承ください。)


1.試験会場の外観・間取り
 「ザ・プリンスパークタワー東京」は上から見ると、六角形の塔です。塔の中心には、最上階まで突き抜けた巨大な吹き抜けがあり、筒のような構造です。その吹き抜けを取り囲むように宿泊部屋が配置されています。この6階と7階の各宿泊部屋が特実・意匠・商標の試験部屋、そして待合室として使用されます。

 

 宿泊部屋の間取りは、ホテルのウェブサイトでも確認できます。
https://www.princehotels.co.jp/parktower/room/images_static/parktower_park_room25_listLayout1.pdf
https://www.princehotels.co.jp/parktower/room/images_static/parktower_park_room31_listLayout1.pdf
https://www.princehotels.co.jp/parktower/room/images_static/parktower_park_room32_listLayout1.pdf
 実際の試験部屋は、ベッドや机等の備品が取り払われ、窓側に試験官2人用の長机と椅子が、入り口側に受験生用の長机と椅子が、それぞれ配置されています。また、待合室も同様に、15脚程の椅子が置いてあるのみです。

2.受付
 受付開始前には、1階ホテルロビーの椅子で、いかにも弁理士受験生と思われる集団が密になって、参考書を読み込んでいます。
 一方私は、カフェ「ロビーラウンジ」のソファーで、コーヒー片手に優雅に参考書を読んでいました。「ザ・プリンスパークタワー東京」なんて、滅多に来られる場所ではないと思いますので、一生に一度のプチ贅沢も悪くはないと思います。
 ちなみに、地下2階にはローソンもあり、必要ならば飲み物等を買っても良いと思います。

 1階で受付が開始されると、名前と受験番号を確認された後、番号が記載された首下げ札を貰い、6階又は7階へエレベーターに乗るよう案内されます。
 6階又は7階に到達し、エレベーターホールを抜けると、首下げ札の数字をもとに、各待合室へ案内されます。 

3.待合室
 受付時間を過ぎると、待合室の扉が閉められ、試験監督が試験の流れを説明し始めます。その際、封筒が配られ、ケータイ電話等を封印するよう指示もされます。
 
 試験は、待合室から順番に一人ひとり呼び出される形式で進行しますが、名前が呼ばれるまでは、トイレに行くこと、飲み物を飲むこと、参考書を読むことも可能です。


 トイレは、待合室(宿泊部屋)に備え付けられたものを使用し、トイレ入室前には金属探知機で不正をしないか調べられます。また、女性には別室でのトイレが用意されていますので、安心してください。

 4.口述試験の開始
 受付時間経過の20分後、最初の受験生が呼び出されます。写真照会による本人確認の後、待合室を出発し、特許・実用新案の部屋へ向かいます。もう待合室には戻れませんし、トイレにも行けません。

 特実部屋前の廊下には、試験監督が一人待機しており、椅子がいくつか置いてあります。椅子は、自分の前の受験生が終わるまで待機するためのものです。

 自分の番が来たら試験監督の指示に従い、ノックして入室。試験時間は約
10分で、制限時間が近づいてくると、外で待機する試験監督がベル(おそらく卓上で押すタイプ)を鳴らします。ベルが3回鳴ると、いわゆる「C」評価がついてしまいますが、近年の合格率が示す通り、滅多にないと思います。

 特許・実用新案が終わって部屋を退出すると、次は隣の意匠の部屋へ、そして次には更に隣の商標の部屋へと、流れ作業で口述試験が進み、あっけなく終了します。

5.口述試験後の過ごし方


 「ザ・プリンスパークタワー東京」から歩いて約25分、山盛りラーメンで有名な、三田の「ラーメン二郎本店」が近いです。試験日が土曜日(又は予備日の月曜日)の受験生は、寄ってみてはいかがでしょうか?(私は日曜日が口述試験日で、日曜は定休日なので、行けませんでした。)
 口述試験に挑戦した後、今度は山盛りに挑戦するのかとウンザリする受験生もいるかもしれませんが、口述試験後の清々しい気持ちで食べる二郎は、きっと格別にちがいありません!

 また、ラーメン二郎本店の裏手には、慶応大学の法科大学院校舎がそびえ立ち、著作権法の「ノグチ・ルーム事件」の舞台にもなったところです。口述試験では、著作権法は一切出てきませんが、最終合格一歩手前、あの頃の短答試験に思いを馳せるのも良いのではないでしょうか?

(T.T.)



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