2019年10月31日木曜日

GI(地理的表示)産品


創英ASEANオフィスのIです。タイに進出している日本企業は数多くありますが、先日、タイで1号店となるカフェがOPENしたと話題になっている、こちらの店舗へ行ってまいりました。

 カフェは一体どこ?と、探してしまいましたが、店舗の真ん中にありました。

 
こちらのカフェでは、タイのGI(地理的表示)産品である「ドイトゥン(DOITUNG)コーヒー」が提供されています。「ドイトゥン」は、タイの最北部、ミャンマーとラオスの国境に位置する山岳地域です。同地で暮らす少数民族は貧しく、お金のために麻薬(アヘン)の栽培が盛んだったそうですが、そうした問題を解決すべく、タイ王室の財団が中心となって「ドイトゥン開発プロジェクト」が発足し、コーヒーやマカダミアナッツの栽培で雇用を生み出し、困難な生活からの脱却が図られたそうです。人々の努力が実り、現在では「ドイトゥンコーヒー」はタイの良質なコーヒーの一つとして知られています。


良質なコーヒーといえば、ASEANではインドネシアも有名です。8月に訪問したインドネシア知的財産総局(DGIP)には、地下にコーヒーショップがあり、GI産品であるインドネシア各地のコーヒーが提供されていました。部門長も紹介していましたね。

 
現在、日本で地理的表示法に基づきGI登録されている外国産品は、イタリアの「プロシュット ディ パルマ」(パルマハム)のみのようですが、日本政府はASEAN各国とGIの相互保護の協議を進めているようですので、近い将来、ASEAN各国の名産品が日本でGIによる保護を認められるのでは、と期待しています。

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